生まれて初めてライブに行きたいと思って、生まれて初めてライブに行って、いろんな場所に追い掛けて行って、自分の一番心臓に近いところにある音楽を作ったバンドが解散した。
解散してしまったな。
でもな、全てが山中さわおらしく思えてしまって、なんか。
そうだよな。さわおさんならこうするよなって思ってしまってね。なんとなく。
本当昔に言ってたと思うんだけど、心臓に一番近い場所で鳴ってる音、って今でも変わりなくて、「自分のことみたい。こんなことを歌う人がいるんだ」って雷に打たれたような感覚の欠片の、集合体はやっぱりピロウズだったんだよ。
難しいな。言葉にすると駄目な気がするけど、でも難しいね。
僕は言葉にする方法しか知らない。
心臓の一番近いところに空きができてしまった。でも埋めるものももう無い。
埋めなくたっていい。そのままの形で残ってればいいんだろう。
だけど、寂しくないかって言ったらそりゃあ別問題なんだなぁ。
そのくらいずっと長くあったから、それを一朝一夕で言葉にしたって、どうにもならないこともわかっているので、わかってるのになぁ。